パリジェンヌのシンプルだけど地味にならないスタイルは
- ラフなアイテムはちゃんと着る
- かっちりしたアイテムは着崩す
この原則があるよーって記事を、前回書きました↓。
パリジェンヌが選ぶシンプルなファッションセンスの特徴パリジェンヌの「着崩し」って、かなりクシュクシュ・ザクザクなシルエットを作るためなので
想像よりもだいぶラフなんですね。
なので、今回は秋冬ファッションをテーマにしつつ
パリジェンヌ的な着崩しのやりかた・ラフさを足す方法について!
そして、ファッションにおいてパリジェンヌテイストがどんなメリットを作ってくれるのか。
パリジェンヌのファッション 着崩しの方法
着崩しで大事なのは冒頭で書いたとおり、カジュアルとクラシックのバランスです。
たとえば、秋冬ニットのトップス。
日本ではダボダボなシルエットが多いですが、パリジェンヌの好みはできるだけ体にフィットする素材ですね。
単純にベーシックな形・セクシーさの追求だと思います。
ただ、日本と比べて、そのセクシーが過剰というか…
私たちが「出しすぎ・見せすぎ!」と思っちゃうくらいの露出が
露出といえばこんなもん〜ってラインだったりします。
なので、今回は日本版として、よく売られてるVネックのリブニットを思い浮かべてもらえたらちょうどいいかと思います。
実際にパリジェンヌが秋冬に愛用するのも、リブ編みやハイゲージの素材。
そこにデニムやロングスカートを合わせることが多いので、全体のシルエットがかっちりしてくるんですね。
ラフ感を足さないとなりません。
おそらく、トップスやボトムが総じてシンプル・体に沿うものとなると、自然にIラインのファッションが増えてくるんだと思います。
基本的がIライン〜Aラインの間と言いますか…。
なので、ラフさを足す選択肢が
- 棒形をザクザクしたシルエットに変える着崩し
- 露出=ラフなので、肌を出す
- カジュアルなアクセサリーを重ね付け
大きくわけて、この3つ。
となると、部位ごとに見れば結構なバリエーションがあります。
使いやすいものを見つけて真似するだけ。カンタンです。
ニットだったら、あえてジャストサイズより1つ上を買って、肘まで腕まくりをするとか。
たぶん、手を加えてるのに、逆に雑に見えるかんじがアンニュイで可愛いって価値観が強いからかな。
布が余っていないところをくしゅくしゅにするとラフな感じが出なくなっちゃうので
全体の調和を第一に考えるイメージですね。
まずは着たい服を選んでしまって、かっちりしてる部分に手を加える。
後からバランス取るのが失敗しなくていいかもしれません。
他にも、アクセサリーや小物使いでよくあるのは…
- 4連くらいのジャラジャラネックレスをつける
- ボウタイやリボンは結ばないで垂らしておく
- コートのベルトをギュッと玉結びにする
あくまで「〜する」「〜つける」なんだけど、よりラフに見えるようなアレンジをします。
ベーシックなトレンチコートも、結構なクシュクシュシルエットに改造されていたり。
・ボタンは止めずに前開き!
・付属のウエストベルトも、ベルトループを無視して、ちょっと低い位置でギュッと玉結びして垂らしちゃう。
そうすると、硬めのトレンチが自然にAラインっぽくなって
ドレスダウンしたワンピースみたいになります。
中の服がシンプルだから着崩しが活きるというのもありますし、やっぱりパリジェンヌはそういうの上手ですよねー。
パリジェンヌのファッション ボトムの選び方
次に、秋冬によく選ばれるボトムについて。
どちらかというと、トップスよりもボトムの数を持ってるパリジェンヌが多いんですよ。
ボトムは素材別で揃えておくと、ヌケ感を出すのがカンタンになるからです。
- パリッ素材トップス×硬め素材スカートだとクラシック過ぎて重たい
- ゆるっ素材トップス×ヒラヒラスカートだと、締まらない上に着太りする
なので、柔らかめボトムと硬めボトムを分けてしまいます。
法則というか、柔らかいトップス・硬めのボトムを一緒に収納。
同じように、硬めのトップス・柔らかいボトムを一緒に収納!
その中で組み合わせるぶんには、いつでもベーシックな組み合わせが可能になるので。
たとえば…
・しっかり綿素材のシャツには、風でゆれる柔らかめスカート
・ハイゲージのニットには、シフォンなど広がりが出るボトム
・甘めのブラウスには、硬めのスカートやスキニーデニム
そのうえで、ファッション系統は揃えるのがパリジェンヌ風なのかも。
シンプルベーシックな基盤は崩さないんですね。
ここでも前に書いた「パリジェンヌは自分色や自分のファッションイメージを持ってる」が効いてきます↓
パリジェンヌのファッションルールを取り入れて、モテるシンプルコーデを作るコツ素材で法則化のはラクだけど、バリエーションを増やすにはお金がかかるってデメリットもあるのでね。
手持ちの服が少なくても済むように、自分の定番カラーを先に決めちゃうと○。
休憩 パリジェンヌのファッションずるくない?
理論が続くと疲れるので休憩!これは小言なんですけど…
パリで売ってるトップスって、たとえばTシャツを平置きにしてもウエストがくびれてるんですよ。
そもそも縫製やカッティングとして、ウエスト部分に勝手にくびれが出来るようなTシャツが普通に売られているってことです!
手持ちの服を何点か平置きしてみて欲しいのですが、日本のブランドのモノは上から下までまっすぐじゃないでしょうか?
それか、むしろゆったりシルエットで膨らんでいることすらあります。
これでセクシーさ・女らしさに差がつかないって言ったら嘘になりますよね…。
ただ着てるだけで粋なのって、絶対こういう側面もあると思うんです。
アメリカ・イギリスのインポート服もその傾向がありますし
向こうのぽっちゃりしてる女性がTシャツを着る時に、なぜか女性的なシルエットが消えていないのは
もともとそういう服だからっていうことでは…?
それを確かめようと思って「パリジェンヌのおしゃれレッスン 自分のスタイルを見つけなさい 高橋克典」って本を読みました。
シャルルジョルダンっていうフレンチファッションのブランドの、まさかの取締役の男性が書いたオシャレ指南本。
どんなイケオジが書いたんだろーと思って画像検索したら、ちょっとビックリ。
あえて何も言わないから検索してみてください。
「高橋克典 シャルルジョルダン」
この人が、パリブランドの取締役で、しかも男ウケするパリジェンヌファッションの本書くのね…?と思ってしまいました。
あ、言っちゃった。だってすごい素朴なかんじ。
でも、読んでみたら言ってることは間違ってないんですよね。
男ウケするポイントを愚直に書いてます。
愚直すぎて、古くない?昭和の考え?ってAmazonに不満レビューがつくのは仕方ないというか。
でも、モテるファッションって海を越えても大して変わらないのだなーと再確認しました。
ちょっと前の本だから、載ってる写真は古めかしいイメージなのですが
無地の服が多いので、時代を経ても変わらないパリジェンヌファッションを学ぶにはベストの本!
パリジェンヌがどんなファッション歴をたどってきたのか、私はそれだけで面白いです。
ファッション業界やいろんな会社に携わっただけあって、言ってることのディテールが細い!
男性が書いた女のファッション本って、良くも悪くも雑だったりするんですが…
「アクセサリー」ってくくりじゃなくて、ネックレスはこうでベルトはこうで、ちなみに付ける位置や色はどうこうってしてくれる著者が少ないんですよ。
そういう意味でも稀有な本かもしれません。
ペラペラめくって読んでみたら、普段から使えるパリジェンヌファッションのイメージが湧くと思います。
パリジェンヌの着こなしに興味がある人にはオススメ。
休憩おわりーー
パリジェンヌのファッション 全体のバランスってどう捉えたらいいのか
先ほど全体のバランスが1番大事と書いたんですが、そもそも「パリジェンヌのバランス」をうまく自分のものにできたら
どんなイメージのファッションになるんでしょうか。
カジュアル・コンサバ・フェミニンなんかの大きい市場と比べたら、やっぱりちょっとマイナーなんですよね。
- シンプルという割に露出もする
- カジュアルだけどシルエットはかっちり
- ベーシック・クラシックなのに地味じゃない
こういう、矛盾した特徴が多いから定義しにくいのですね。
そこでまず、パリジェンヌファッションをするメリットを。
矛盾する特徴からもわかるとおり、偏りがない=優しさ・自立感(大人っぽさ)・場に馴染むイメージ を、一気に嫌味なく手に入れられます。
ジャンルとしてハッキリ見てとれるファッションって、キャラクターや価値観をアピールできる反面
メリットと併せて、デメリットも同時に伝えてしまうんですね。
ハイクラス・キャリア感のあるスタイル
メリット「自立・ハキハキ・意見を持ってる」
デメリット「プライドが高そう、とっつきにくい」
甘め・フェミニンスタイル
「女性らしい・優しそう・可愛らしい」
「ある種の弱さ・男ウケを狙っていそう」
シンプル・カジュアルスタイル
「アクティブ・付き合いやすい・健康的」
「女性らしさの低下・丁寧に扱われにくい」
ハイブランド
「ハイクラス・堂々としてる」
「話が合わない・仲良くなれなさそう」
こんな、メリットとデメリットが混在した印象を与えます。
デメリットって言い方はおかしいかもしれないけど、男性が言う「○○系の子が好き」というのは
・フェミニン服を着る子のメリットが好き
・カジュアル服を着る子のデメリットが自分に合わない
そんな意味もあるはずです。
その服を着てる個人に、本当にそういう特性があるかないかって話ではなくて
身にまとってるものから伝わる第一印象は必ずあります。
となると、マッチングする相手も限られてきちゃう。
似たよう服装の人と話すのは、全く合わない服装の人と話すより気安いですし。
その点、パリジェンヌファッションは色んなテイストが組み合わさって出来ている中立したおしゃれだから
そういうデメリットを取っ払って、誰にでも「合わない感」を感じさせることなく
それぞれのファッションが持つメリットを総取りできるんです。
「優しいけど自立してて、動きやすくもあり、なのに敷居が低いかんじはしない」っていうとパリジェンヌのイメージにピッタリですよね。
小物使いとか細かな面で自分らしさは足せるんだけど
シンプルベーシックがベースにある・中立ファッションだと「これだけは使えない」ってアクセサリーも少なくなります。
人当たりがよくオシャレなのに、着たいものは着られる。幅が狭くないんですよ。
思わず付き合いたくなる大人になれるのがパリジェンヌファッション。
男女問わずそういうイメージを与えられるから、他人から大切にされやすくもあります。
では最後に、小物を使ってパリジェンヌ感を出すテクニックについて!
ネックレスやストールでパリジェンヌ感をあげよう。ついでに着痩せするよ
まず、秋冬のパリジェンヌといえば、ストールやマフラーを多用するイメージ。
だからかやっぱり、パリジェンヌファッションを真似するときには、巻き物を加えておくとまとまりがいいです。
ストールなら、春夏の薄手・秋冬の厚手で2、3枚ずつ持ってると充分遊べます。
「自分色」に対して、差し色と同系色があればベストかも。
なぜストールやマフラーがパリジェンヌファッションに合うのかといえば、ポイントは足の長さ!
重心を上に置くと足が長く見えるからです。
長めか大判のマフラーをコンパクトに巻いて、重心は上目のIラインシルエットは定番ですね。
ねじらないでぐるぐる巻いて、ちょっと後ろに引き出す。小顔効果も狙えます。
次に、ネックレスは意外とテクニックありきで選ぶのがパリジェンヌ。
これは米澤よう子さんの本からの引用なんですが、トップスの襟の形に沿ったネックレスをつけると洗練されるらしいです。
たしかに、目線がそのまま下に落ちるのでスタイリッシュ。
引用元:パリジェンヌ流着やせスタイリング 米澤よう子
この本は、度々パリジェンヌ本としてオススメしている米澤さんの「パリジェンヌ流着やせスタイリング」
著書の中でも小物の使い方、全体のバランスの取り方に強い本ですね。
私は「かわいい♡」ってだけで無駄なものをよく買ってしまうので、ショッピング前に読んでいきます。
パリで人気のベーシックアイテムから色使い、コーディネートの幅をだいたい掴みたいなら、パリ流おしゃれアレンジ1〜3がいい感じです。
やっぱりパリジェンヌコーデっていっても、人により幅があるわけなので…。日本と同じく、女らしさ命みたいな人も、もっと保守的な人もいます。
そういう自分の個性を取り入れてるパリジェンヌをたくさん見れるのがおしゃれアレンジシリーズ。
私はこれらの本を参考にしつつ、米澤さんのイラスト自体を好きになったから
いままで出版された本を全部買いましたが、パリジェンヌファッションの勉強に使うなら
上に挙げた本だけで充分かも…。
ファンとして、言うべきことじゃないかもしれないですけどね。
重複する情報が多いので、大事なポイントを押さえておくためならコレだけで大丈夫です。
マフラーでボリュームを出すと全体のまとまりが良くなる例も、本から学びました↓
引用元:パリジェンヌ流着やせスタイリング 米澤よう子
アメリカ的な色使い(すっごいピンクとかアイスブルー)は、日本人の肌の色味とマッチしなかったりもするけども
全体のバランスはすごく真似しやすいかんじですね。
左のコーデを真似て、似たようなの買い集めたりもしました。遠目から見てもスタイリッシュに決まります。
長くなるので一旦切りますが、本を買わずに、無料で作為のないパリジェンヌのファッションを見る方法もあります。
次回、芝生でくつろいでる自然体の、普段着パリジェンヌを動画で見ながら
テクニックを分析していきます!↓
普段着パリジェンヌのコーデを分析しながら、着こなしのコツをいただく!
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