失恋ショコラティエシリーズ④!
前回の記事では、友達以上に発展しない人との距離を縮める、ちょっとえげつないテクニックでしたー。
失恋ショコラティエ2巻からサエコさんのモテテクを拾っていくよ!想像によって好意を持たせる、ちょっとえげつない方法 シリーズ③
今回は、テクニックを使うことで生じるデメリットの解消がテーマです。
サエコさんの実用的なモテテクで何回も出てくるのが、ニコニコして褒める、好意を口に出してあげるとか。
こっちに気持ちを向けてもらうには大事なんだけど、ただ無心で褒めていたら見下されたり、「俺のこと好きなんだなー」ってランクを下げられたりするんじゃないの?って疑問が後を立たないんですね。
あとは、恋愛に対してひたむきにテクニックを学べば学ぶほど疲れて続かないんじゃないの?っていうジレンマ。
この2つを漫画の3巻から、サエコさん流に解消してみるよーって話です。
水城先生すごいよね。ここ!っていうテクニックを1冊から2つ抜き出すと、巻ごとにだいたいテーマが一緒なんだよ。
漫画の流れを考えて描くときって、まさかそこまで考慮するもんなのかなー。
褒めるのが1番効くけど、相手が調子に乗ったり見下してくるジレンマをどう解消しよっか
男に1番効く古くさい手と、テクニックを学ぶこと。矛盾してるようで一緒なんだよ
今回はこの2つ。対象としては、デートするような関係になったけどテクニックを使うことによってデメリットを受けてる・危惧してる人向けです。
まずは、サエコさんは相手を褒めまくってるのに何故見下されるどころか崇められてるのか?ってところから。
好意を持ってもらうため、夢中でいてもらうには褒めるのが1番効くよ。しかも無料だよ。
毎度毎度うるさく言うんだけど、彼の恋愛対象に入れてもらうためのとっかかりとして、褒めたりするのはよく効く。
しかも無料だよ!
(下衆な話なんだけど、むしろ食事代なんか率先して出してくれるようになるんだからプラスなんじゃないか…)
ただ、すごいことをしてくれた時だけ褒めるんじゃない。
これは、アレもこれもありがとう、今日もすごいねって常に褒めてくれる=そのままのあなたで欠けてるものなんかないよっていう、もう毎回書いてるけどサエコさんの常套句に繋がってる。
つまり、たまに褒めるのは彼が出した結果を尊重してるってことだけど、常に褒めてれば彼自身の尊重に変わるってことです。
でも、ただ褒めてるだけではデメリットが付随してくる。今回のテーマ。
- だんだん褒めどころを探すうちに下手に出てしまう
- 「こんなんで喜ぶ金のかからない女」になる
- 彼が図に乗って見下したような態度をとってくる
- 舐めてるような口の聞き方をしてくる(好きな人にはやらないような乱暴な言い方が増える)
簡単にいうと、こっちからアプローチすることによって手綱を渡してしまってるんだよね。
彼を褒める褒めないに関係なく、ちょっと上下関係ができてくるとこういう態度取られることも多いです。
もちろん、力関係がキッチリ5:5で保たれることのほうが少ないよ。ただ、普段は4:6だろうが3:7だろうが、重要なときに女性側の意思が尊重されないようでは困る。
これが手綱を渡さないってこと。
アプローチすることによって主導権が向こうに渡ってしまって、結果思うようにならないのでは本末転倒。
サエコさんは、相手を褒めてても主導権を握ってるのがうまいよね。いい意味で結果重視型なんだと思うなー。
普段から「ありがとう、できない、お願い!」って下手に出るのはなんにもプライドに触らないんだろうね。だって、その方が楽できるし好感度も上がるから。
ただし、行きたいところや将来の展望を勝手に決められるのは本意じゃない。
最終的に自分がどうしたいかっていう希望さえ通れば良いから、その過程(可愛い子ぶる、下手に出る、こっちから折れる)とかは極論どうでも良いんじゃないかな。
そもそも、最終的にはこうなるなー私の希望が通るなーって分かったうえで下手に出てあげるのは怖くないんだよ。
そんなぶりっ子できない、プライドに触る!なんで下手に出てあげなくちゃいけないの?っていう気持ちは、最終的に希望が通るかも分からないのにそんな苦労できないよ…ってことなんだよね。
そこまでやって無視されたら辛いし、そりゃあ平穏な気持ちじゃいられない。
だったら、サエコさんみたいに「なんだかんだあっても希望は通す」テクニックを身につけた上で手綱を持たないとなんないね。
そのスキルがあれば、試行錯誤しても良い方に向くか分からない恐怖心や疲れが勝手に消えるよ。
それを踏まえて、いつも通り漫画のシーンから見ていきまーす。
「友達以上〜デートする段階の相手から手綱を取り返す方法」です。
爽太くんに怒られたサエコさん。謝るけど、図に乗らせるほど下手には出ない。
爽太くんのお店で「かわいい子紹介してあげる!友達に頼まれちゃって〜」って言ったことで怒られちゃったサエコさん。
一応、サエコさんの中では報復というか仕返しというか…だったんだけど 流石に爽太くんもイラッときて突き放された。
で、しばらくお店にも行かず連絡も取れずで、ようやく再開したこのシーン。
引用元:失恋ショコラティエ 3巻 水城せとな
サエコさんの謝りかたも参考にできたらしたほうがいい気がするけど、それよりも注目して欲しいのは右下から左上にかけてのコマ。
サエコさんが謝って謝って、爽太くんも「いいよいいよ」ってなる。
そこで終わればいいものを、久々にサエコさんが店に来て下手にでてくれたから、爽太くん調子に乗っちゃった。
「おれ、もう全然怒ってないからね!いやほんと、許してあげるからさ。(俺のペース到来!)」
サエコさんは、この瞬間を見逃さなかったね。
これね、現実でもよくある。たとえば漫画みたいに謝罪のシチュエーションじゃなくたって、さっき言った「褒めることによって見下される」のも同じこと。
そういうところいいねーって言ってるだけで「ふーん、俺のこと好きなんだな」って調子乗ったことを言ったり、無理矢理に距離を詰めてきたりする。酷いときは不要なスキンシップが増える。
サエコさん、あんなに可愛く謝ってたのに一瞬で真顔に戻って、ちょっと考えたよね。
「いま、何言ったらこの人が動揺するかなー」って。
動揺させて、主導権はこっちのもんだよ♡それ不快だから、勝手なことしないでね♡って暗に言いたいわけだ。
えっ!?ってなるようなことを言わないと相手がフリーズしない。
かといって、突飛なこと言っても変に雰囲気を壊す空気読めない女だよね。
相手が嫌がること(例えば、他の男がどうのこうの)を言うのは確実に意味がないし、好感度が下がる。
そこをわかってて、サエコさんはうまくやった。爽太くんは私の元カレだもんね?って。
出会ってから何年も経ってるのに1度も口にしてもらえなかった元カレ発言で、爽太くんは傍目から見てわかるくらい動揺してるコマが漫画にはあるよ。
爽「付き合ってたのなんか2ヶ月弱でキスも1回だけ、そもそも男として意識してるんだかしてないんだかって態度とってきて
今までそんなこと口にもしなかったのに急に元カレってなに!?俺のこと!?」
この一連の流れでわかることは2つ。
1つ目は、主導権が相手に渡ることなんて、サエコさんでもあるんだから常に肩の力入れてなくていいよーってこと。
ガチガチに神経を張り巡らせて、パワーバランスについて考えながらデートなんかできないしね。
まずは的確に褒めてた方が、受けられる恩恵がはるかに大きくなる。
2つ目は、主導権が相手に渡ったなーしかも調子乗ってるなーと思ったら、ポジティブな言葉ですぐに取り返せばいいだけだよってこと。
そこで、この元カレ発言を、現実的に使うにはどう言ったらいいか。
私も似たようなやり口をすることがあるので、ちょっと具体的に細かく説明します。
サエコさんの元カレ発言。現実的にはなんて言う?
実際に「元彼発言」をするとして、結構オススメなのが顔を褒めること。しかもピンポイントで。
これはちょっとコツがいるよ。
まず、相手が調子に乗っていて、ペースを握っている状況を想像してほしいんだけど、ここで1番やったらいけないのが、あはは…って愛想笑いでやり過ごすこと。
なんでかっていうと、こっちは「うーん」って思ってても、調子乗ってる相手には伝わらないから。さらに俺のペース!くらいに感じさせるだけ。
なので、サエコさんみたいに一回真顔になる。というか、そのために序盤だけ笑顔で聞いてあげる。
真顔になってから3秒くらい、こっちが相槌をする段階で黙ってください。これは、相手が「?」ってならないと意味ないからです。
結構長いですよ、3秒。
でも、5秒にしちゃうと「あれ、俺なんかまずいこと言ったかな?」みたいな確認を取ってくる人もいるし、向こうから話を変えてきちゃうこともある。
あくまで、わたしの相槌待ちのフェーズ内で、3秒。
それを済ませてから、ピンポイントで普段はしないような際どい褒めかたをするよ。まだ真顔でいい。
- 喉仏、大きいんだね
- 意外とまつ毛長いんだ
- すっごい鼻筋通ってるね
その顎のライン、いーじゃん
「すき」「カッコいい」っていうワードは絶対出さない。できるなら、男らしいって言葉も出さなくていいです。
なぜなら、調子に乗った相手から主導権を返してもらうどころか、この女落ちた!と思われる可能性があるから。
そのゲームには乗らなくていい。
なんなら、指摘?好ましい点を褒めずに指摘する感覚で。
指摘〜いいよね、までの間で、端的に1つ。彼の顔で好きなところ、何かあるはず。
でも、タレ目とか目が細いとか世間的に必ずしも好ましくないところは、もっとぼかしてください。
あなたの目の形いいよね。くらいで。
相手が「えっ」って反応を見せた段階で、もう忘れたーくらいのフラットな態度でいつものペースに戻ります。
今まで通りニコニコして、ざっくり話を変えちゃえば良いだけだよ。
可能な場合、わたしだったら帰る。
主導権がこっちに渡った段階で切り上げたいし、まだデートの回数を重ねてない相手なら、そんなに時間を使わないから。
浅い段階のデートだったら、基本的に3時間くらいしか使わなくて大丈夫。
となると、だいたい「デートが少し盛り上がって、その上で褒めてたら食事の前後に起こるデメリット」になります。
サエコさんでいう「元カレ発言」のあと、じゃあそろそろ帰るね♡って切り上げちゃう。
ご飯おいしかったね〜今日もありがとう!って褒めながらも帰る。なんかやばいこと言った?あ、言ってない?なさそう?いや、帰るってことは言ったのか?って葛藤を与えて帰る。
字面にすると難易度高く見えるね。でも効くよ!その帰り際に付き合ってって言われたことが3回ある。
つまり、それ嫌なんだけどって態度を出さずにいい雰囲気は崩さず、主導権を取り返すことができたら、付き合う前の段階ではベストなんだよね。
あくまでこの記事の対象が「ちょっとデートしてる段階の彼を褒めることで、デメリットを受けない方法」なので
長い付き合いになると全然対処法が違ってきます。嫌なことは嫌!って覚えさせた方が早い。
でも、せっかくデートするような関係になったんだったら、縮まった距離を手放すのは惜しいよね。
わざわざ関係を後退させるのは嫌だけど、調子に乗られるのは困る。
そんなときに使える「ポジティブな言葉で手綱は離さない、サエコさんのモテテク」でした。
デートし始めたときから手綱はこっち!っていう雰囲気が続けられれば、よほど不安症が強くて寂しい寂しいって泣いたりしない限りは安泰だよ。
結果的に希望が通りやすくなるから、さっき挙げた「苦労した結果希望が通るか分からない」の不安も軽減される。
そうなれば、彼に可愛く頼る心理的ハードルもグッと下がるし、そのぶん可愛がられることにも繋がる。
こんな風に、サエコさんのテクニックは、1つ学ぶと以下ループで良いことが続きます。
1つ覚えるごとに見返りが1つだと、満足いく恋愛するために膨大な知識が必要になってしまうので
なるべく手っ取り早い成功を望む人にも、サエコさんのモテテクは向いてますね。
男に効く古くさい手って、結局シンプルなだけなんだよね 恋愛疲れを防ぐサエコさんの手法
次は2番目のジレンマ、テクニックありきの恋愛って疲れないの?そこまで頑張って恋愛して、意味があるの?を解消していきまーす。
まずは例に倣って、サエコさんのシーンを見て欲しい。
サエコさんというか、厳密にはサエコさんのお母さんが言っていたという恋愛法則。
引用元:失恋ショコラティエ 3巻 水城せとな
「女は男の人に 古臭い手を使われると冷めるけど
男の人は女に 古臭い手を使われるのが1番効くんだよ」
これって,男の人に効くのは「古臭い」んじゃなくて「シンプル」なだけじゃないかなー。
シンプルな手口がいちばんなのに、なんでアレコレやってみて、恋愛にテクニックなんてもんがあるのよ?って思われるかな。
でも、実はここにジレンマを解消する糸口があるよ。
シンプルなだけって話はね、矛盾しているようで色んなテクニックを学ぶこととイコールなんです。
有効なものだけに的を絞っても数え切れないくらいのテクニックがあるけど、1つ1つを原点に戻すというか、とても極端な話にまとめてみると分かりやすいかも。
例えば有名な漫画でたとえたら
- スラムダンク→高校生がバスケしてるだけ
- ドラゴンボール →永久に新たな敵が出てきて戦うだけ
- 少女漫画→なんやかんやあってハッピーエンド
これくらいギュギュッとまとめると、モテテクも笑顔・褒め・受容に総括できると思う。
じゃあなんで数多のテクニックがあるかっていうと、漫画の例えに戻すけど
ドラゴンボール好きな人は、毎回敵が出てくるたびに手に汗握るわけじゃない。新たな敵を倒せるのか!?地球を守れるのか!?っていう瀬戸際にいるのね。悟空は。
で、死んだり死にかけたり生き返ったりしながら、強くなってく。
それの繰り返しなんだけど、やっぱり敵にも(一応)種類があって、人造人間とか、宇宙からきたやつとか、魔神とか。野蛮なやつもいれば敬語使ってくるやつもいてね。
それと同じで、男の人に好かれるための、モテるためのテクニックも1つの原点からどんどん派生して、バリエーションがいる。
ただ1種類だけ、ニコニコしてるだけ、相手をそのまま受け入れるだけ、好き好き言ってるだけ!だとそりゃあつまんないよ。
恋愛にはいろんな好きがあるっていうけど、安心する好きとかドキドキする好きとか、相手によって違うからいろんな人を好きになるわけで
みんな一緒だったら出来るだけ顔がいいのを選べば勝ちっていうことになっちゃうよ。
だいたい原点は変わんない(古臭い・シンプル)けど、相手を飽きさせずに(同じ巻の漫画1冊だけを、生涯永久に読み返すことはないでしょ)より楽しく(新しい敵が出てきた!どんなやつなんだ!いわゆるハードルね)、時にはドキドキしたりホッとしたりを繰り返して、彼との関係を強固にしていく。
ドラゴンボールを長く読んでる読者はさ、ちょっとくらい展開がダレてきても「今更読むのをやめられない」って気持ちにもなるのね。
やっぱり、長いこと同じ人と恋愛してたら、良くないタイミングが重なってどうしようもない倦怠期が訪れる可能性もある。
そういうときに「こんなに長い間付き合ってきたしお金もかけてきたし、すぐ切るほどの細い関係じゃないよな」って思わせないと
タイミングがまた整うまでに安定した気持ちでいられないし、リカバリー効かないよ。
信頼関係もなかなか育たない。
スピード婚も悪くないけど、絆を固めるための時間って大事だよ。そのためにお金かけてもらうことも大事だし、テクニックも大事。
これは、テクニックをずっと頑張らないと他の女に乗り換えられるとか、そういうことじゃない。
2人の絆を深めるためには恋愛も日常もイベントも必要だし、絆が強いから長く一緒にいられる。安定のためにはそういう経験も大事なんだよってことです。
何も知らずに丸腰で恋愛するより、多少なりとも決め技やテクニックを身につけておいたほうが長期的に見て得だよねってことを知っておけば
モテテク=すぐに関係が好転するはず!って思って頑張りすぎて、火傷してるときの気持ちが楽になるよ。
サエコさん流テクニックっていうけど、本来期待したいのは即効性じゃなくて(あるものもあるけど)絆を深めつつ長く一緒にいる女の本命力なのね。
そうなれば、彼の周りにどっかの猫ちゃんがうろついてても全然なびかないよ。
どっしりした関係を作るまえにド本命の扱いを求めすぎたり、逆に「私たち付き合ってるんだし」って安心しすぎてもよくないから
さっさとテクニックを学んで関係作りしちゃおう。後が楽だよ。
モテるためのテクニックが本当に生きてくるのは好きにさせるターンじゃなくて,本命として長く一緒にいる土台作りだって知っておくだけで、そんなに疲れる恋愛にならないんじゃないかな。
「テクニックありきの恋愛は、彼の前で素でいられない」ってのは一見説得力があるだけで
トラブルシュートの役割は何にも果たしてないからね。
サエコさんは自分のために何かを得る力が、他の女性より強いです
サエコさんのモテテクを使うことによって起こりうるデメリットを、サエコさんのモテテクで解消するという…
なんというか、オールマイティですね。彼女、恋愛に関してはできないことないの?
次は失恋ショコラティエ4巻から実用的なテクニックを拾っていきます。
彼と付き合ってから使える、ちょっと悪どい戦略を2つ。
1つ目は、彼が至らなかったときに物を買ってくるようになる悪魔のタネ蒔き。
良心が咎める人はやっちゃダメ。
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