失恋ショコラティエシリーズ⑥!
前回は、彼が至らなかったときに勝手に物を買ってくるようになる悪魔のタネ撒きでしたー。
失恋ショコラティエ4巻からサエコさんのモテテクを拾っていくよ!彼が物を買ってくるようになる、悪魔のタネ撒き。良心が咎めるならやっちゃダメ。シリーズ⑤
というか、前回までは「こういう人が使ったらいいよー」って対象を挙げていたんだけど
今回は特にありません。誰でも使える。
サエコさんは相手を褒めることも上手いけど、それより嫉妬心の表し方の精度が高い。
あとは、夜の関係を持ったあとの感想の表し方も100点。
サエコさんのベースは天使性なので尚更です。いかに直接的なことを言わずにふわっと褒めるかにかかってるんだよね。
つまり、相手のテンションを上げるために、会話1つをどう言うかがテーマ。
ここぞ!ってときにサエコさん流で放つ嫉妬心は武器になるよ
手放しで褒めなきゃいけないわけは「やってよかった」「やらなくてもよかった」のコントラストを強くつけるため
この2つでーす。
ここぞ!ってときにサエコさん流で放つ嫉妬心は武器になるよ。男の人がちょうどいいと思える嫉妬の加減
「重い!不要!」って言われ続ける嫉妬心。でも理性で止められるもんじゃないから、サエコさん流に武器として放ってみたら事態が好転する人もいる気がするよー。
ただし、どんなやり方であれ、普段からちょこちょこ出すのはあんまり意味ないかな。
漫画でサエコさんがうまいこと繰り出した嫉妬心も、その原則は崩してません。
常に周りに男の人がいっぱいいて、別に誰が離れていこうが関係ないよっていうテンションから一転。
急に独占欲みたいなものが垣間見えたもんだから、爽太くんは引くどころか感動するっていうシーンがある。
引用元:失恋ショコラティエ 7巻 水城せとな
「そんな風に思ったりすることも、あるんだよ」
このコマの前後を詳しく説明すると、
爽太くんはバレンタインに、お店に売ってない特別なショコラを詰めたボックスをサエコさんにプレゼントしたのね。
ホワイトデーの日にサエコさんは家出をして、爽太くんの職場に乗り込む。
泊めてもらった挙句に体の関係も持って(今まで1回も持ってない)
あの特別なチョコは売らないの?って聞くサエコさん。
「うーん、売れるものもあるけど、そのうち」みたいな返しをする爽太くんに対して
あんな美味しいチョコがお店で買えるようになるのは嬉しいけど、でも…
私だけのために作ってくれたチョコが、みんな買えるようになっちゃうんだね。
ちょっと悔しいな。
この感情を伝えたうえで、テーマになる一言。
「そんなふうに思ったりすることも、あるんだよ」
男の人がウザイな、重たいなって思わないギリギリのラインを可愛く攻めていくサエコさんはすごいなー。
これは言い方を崩さないでそのまま使えたらベスト。
なぜなら、「今までずっと、周りに女の子がいっぱいいるのみて嫌だったの!」
我慢してたのよ、私だって嫉妬くらいするのよ!って言い回しを含ませると逆効果になっちゃうから。
ニュアンスとしては、
今まであまり感じたことがなかった、ふっと湧いたような淡い嫉妬心に留めて、いかにサエコさん流にいうかにかかってる。
これはね、上手くやるためのポイントが2つあって
まずは1つ目。
今までは「自分はただのお客さん。あなたを特別視してない」っていうスタンスを貫くことによって
サエコさんの価値を高めてたのね。
ちょっと違うけど、分かりやすくいうと「手に入らない女」のジャンルに留まれる。
ただ、もう部屋に泊まって体の関係持っちゃったから、一線超えてるよね?
それを敢えて口に出したんだと思う。
今まではそんなこと言う関係じゃなかったけど、あなたに抱かれたらふっと思うことがあったよー
そんなテンション。彼とのシチュエーションや関係性は人それぞれだけど、このテンションが肝になってきます。
だって、このセリフがどれだけ男の人を喜ばせるか!
抱かれたことによってちょっと心が持ってかれたよーみたいな告白から
「あなたとの夜よかったよ」っていうオマケも付随して、チラッと伝えられる。
あくまでサエコさんのベースは天使性だから、ストレートに「いいね、うまいね、相性いいね」みたいなことを言うもんじゃないよね。
それを、あえて直接的なS◯Xについて口にするのを避けて
嫉妬心に置き換えることによって、間接的に感想も伝えられる。
理論ごと知ってないとなかなか真似できないことだから、テクニックとして使える描写です。
それに、「だから付き合う?」みたいな要求を一切口にしないことによって、より嫉妬心がライトに聞こえるってのもある。
でもこれはね、サエコさん人妻だから。
ここで言わないと付き合えない?みたいな普通の子が抱える葛藤が一切ないわけでしょ。
ちょっとずるいとこだよね。
次に2つ目のポイントです。
嫉妬心を「悲しい」「つらい」じゃなくて、なんか悔しいなーって感情に置き換えてること。
なんで嫉妬深い女が重たがられるかっていうと、悲しい辛い、なんで私をそんな目に合わせるの?っていう被害意識がどうしても滲み出るから。
女性側が悲しい→原因は彼
この図式を作っちゃうと、たとえ順序が男女関係なくても居心地悪いよね。
謝るほどのことか?って考えさせてしまうと開き直って繰り返すだろうし
そもそも重たい空気感が気に入らなくてスルーしたり、話を逸らしたりする人もいるよ。
最初は何回か謝ってくれる優しい人の場合は、もういいやってなってからの切り替えが早い。つまりリカバリーが効かない。
長い目で見ると、どう転んでも女性側が得しないようになってるのね。
それが「悔しいなー」って言葉に変えて言われたら、被害と加害の図式が生まれないから
彼もいい意味でライトに対処できる。
「あ、嫌だったんだなごめんな」って済ませてくれることもあるし、
伝え方と雰囲気から「嫉妬してくれることがかわいい」って思わせる余裕もあるよ。
本来、嫉妬心を口に出して損しない例ってあんまりない。だから、サエコさん流の伝え方は優先順位1番で持っておくといいと思うなー。
嫉妬心を「悔しい」に置き換える具体的な言い方
例 彼が飲み会に行って、女友達を車に乗せて送ってきた。車を買ってから助手席に乗るのは私だけだったから、ちょっと気に入らない
「えー、◯◯ちゃん助手席に乗せちゃったんだ。くやしー笑」
これくらいライトでも伝わる。
むしろ、なーんだ!助手席に乗せてくれるのは私だけだと思ってたのになーって感情さえ伝わればいいんだよ。
だって、伝わってもやるのか、出来るだけ控えるのかはその人次第だから。
「もう女を車に乗せんな」って束縛したところで結果は変わらないよね?
ライトに言おうが強く言おうが、泣いても束縛しても、やる人はバレないようにやるし、やらない人は最初からやらない。
なのに、わざわざ強い言い方をして悪印象を植え付けるのは女性側が大損するよ。
ライトに可愛く言っても伝わるし結果は変わらないんだから、余裕持ってサエコさん流に。
浮気を含むグレーゾーンな言動、つまり「浮気しちゃおっかな」「会いにこないなら他の子呼ぶけど」は別の対処が必要になるけど
ただの嫉妬ならサエコさん流に言ったほうが損しないよーって話でした!
サエコさんが男の人を手放しで褒めるのって、やりがいを確実にリターンさせるためだよ
このシーンは(上で挙げたコマと繋がってるけど)サエコさんが家出をして、爽太くんの職場に押しかける場面。
引用元:失恋ショコラティエ 7巻 水城せとな
仮眠とるときに使う2階の部屋に泊めてもらうことになって、爽太くんありがとうって言うシーン。
失恋ショコラティエシリーズを書くとき、いつも「手放しで」褒めるってワードを使うんだけど
そもそもなんで手放しで褒めないといけないのか。
やってよかった感をちゃんと覚えてもらうため
やらなくてもよかったと思わせないため
誰かを褒めるときは、この2つのコントラストをはっきりつけないといけないからです。
あんまり褒めるのが上手じゃない人は
- とりあえず簡単にお礼を伝えるありがとう
- 私のために時間やお金を使ってくれてありがとう
- 感動するくらい感謝してる、ありがとう
これらの差が(自分で思った以上に)伝わってないのかもしんない。
なにも、サエコさんや素でキャピキャピしてる女性を模倣する必要はないんだよー。
「やーん、嘘みたい!嬉しい〜!ありがとう♡」っていうのが出来ないからといって、相手の感情を傷つけていい理由にはならないからね。
例えば、彼があなたにやってあげたことに対して「80点の働きをした!」と思ってるとして…
60点のテンションで、ありがと!って言われてもあんまり嬉しくない。
むしろ、やってあげて損をした。もしくは、あまりやってほしくなかったのかな?って思わせてしまうのね。
逆に、80点の働きに対して90点のありがとうを返せたら
彼の中でやりがいも育つし、またやってあげようって気持ちも植えられる。それは関係の進展や、会う回数の多さに関わってくるよ。
大人の女として生きてると、ありがとうにしろ悲しみにしろ、感情をすぐに解放できることのほうが少ない。
仕事でミスするたびに涙を流すわけにもいかないしね。心もだんだん強くなるから、それはいいことなんだけど
こと恋愛に関しては、彼の働きにたいして+10〜20点のありがとうをテンポ良く返せないと
彼が得られるはずだった「あなたへの好意」が目減りしちゃう。
なぜ10点〜20点だけプラスするかっていうと、たかだか30点の働きに対して90点の感謝をしても舐められるだけだから。
何も考えずに褒めるってそういうことなんだと思うよー。
それに、40点の働きをしようが80点の働きをしようが、返ってくるありがとうがいつも変わらないんじゃ
彼の中では、80点分働くのが損になるよね。無意識のうちに、40点を維持できるように力をセーブされてしまう。
「これはどれくらい頑張ってくれたのかなー」って客観的に考えつつ、感謝や褒めを返すのがサエコさんのやってること。
今回はキャリーバッグ1つで家を飛び出して、行くところもないピンチを救ってもらったから
「王子様」「救世主」これくらいの言葉は必要だよね。
特に、彼との関係がまだ長くないときは
褒めたこと、感謝したことに対して
「大袈裟だなぁ」「それくらい、いいのに」「大したことじゃないんだからさ…」
こんな、照れと喜びが混じったような反応が1度も返ってきてないとしたら、あんまり喜びが伝わってない可能性があるよー。
もともとドライな人、歳の差がある彼の場合は「うん、いいよ」「大丈夫だよ」って反応が素な場合もあるから、人によりけりだけど。
そういう人は、敢えて会話をサラっと終わらせたり、話を茶化したりすることで照れを表現してることもある。
サエコさん流に手放しで褒めたあとに、よく観察してみたら「彼がどれくらいリターンを得たか」がわかるようになってきます。
次回は誘うか誘われるかの葛藤について、サエコさんのテクニックを拾っていくよ
次回の失恋ショコラティエシリーズ⑦は、こっちからデートに誘うべきか。
そして、最大限誘われやすくするためのテクニックについて、漫画8巻のサエコさんから拾っていきまーす。
ちょっと現代的に、マッチングアプリと絡めた話も。
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